宮谷地区に古くから伝わる魔除けの大わらじは、「金剛バッコ」と呼ばれます。
言い伝えでは、昔、疫病が流行したため、悪しきものが集落に入り込まないよう「魔よけ」として作り始めたそうです。
よくよく見れば、「金剛バッコ」はわらじにしては丈が短く半分ほどしかありません。
これは「この地区にはこの大きな金剛バッコを履くほどの金剛力の大男がいる。これはまだ編みかけで、ほんとうはもっともっと大きいわらじになる(それほどの大男である)。」と悪霊を威嚇しているのだそうです。
医療や科学が発達していなかった当時としては切なる願いでありながら、機転の利いたユーモアが込められていてとても魅力的な伝統行事です。