畑の春

  田舎暮らしをしていると、季節に敏感になるとよく言われます。
  たしかにそうだなぁ、と思うことのひとつに
年明け、特に立春すぎてからの畑の様子があります。

 名歌「早春賦(作詞作詞:吉丸一昌、作曲:中田章)」にも

「氷解け去り 葦(あし)は角(つの)ぐむ
 さては時ぞと思うあやにく
今日もきのうも雪の空」
とあります。

  葦は角ぐむとは、葦の芽が伸びようとし始めること。

  昨年の稲の切り株の元に青々とした草が生え始めています。
 私たちはつい、暖かくなったら草は伸
びると思いがちですが
 日長、陽射しのどこをどう感じとるのか
 昨日よりも寒いにもかかわらず
 寒さは一層厳しいにもかかわらず
草の芽生えは始まります。

 もし「希望」というものが目に見えたら、こういう姿をしているのかもしれません。

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