まだ青い栗

  クリの原産地は日本と朝鮮半島と言われています。

 青森県の三内丸山遺跡からもクリが出土しており、縄文時代にはすでに栽培もされていたようですし、古事記(712年)や日本書紀(720年)にも登場し、昔から日本人の生活になじみ深い木の実です。

 平安時代の法典「延喜式(えんぎしき:927年)」には、「搗栗子(かちぐり)」や「平栗子(ひらぐり)」などクリを加工した保存食も記載されていて、そのころから京都の丹波地域はクリの産地になっていました。
 今も「丹波栗」は有名ですね。

 また、クリの木は堅くて腐りにくいので建物の柱や土台、鉄道線路の枕木、家具等の指物の素材として使われます。特に水回りに使うといいそうです。

 おとぎ話のサル蟹合戦では、クリは弱い者の味方となって大活躍します。
 物語の中では囲炉裏の火で弾けてサルに飛びかかるのですが、イガのトゲも相当痛そうで、なかなかの強者です。

 これはクリのイガを炭に焼いたもの。造形的にも面白い。

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