私たちの幼いころは野山が遊び場。春先から梅雨になるまでの初夏は特にうれしい季節でした。 様々な花の中でもアザミはとりわけ大好きな花でしたが葉にトゲがあるので私の小さな花束に入ることはありませんでした。しばらく眺めるだけ。それでも好きでしたねー。
Wiki.には「(アザミには)多くの種があり、今でも新種が確認されることがある・・・・」と書いてあります。
「農業全書」にも同様に「あざみ色々あり。」とあり、その中には「菜にし食するには萵苣(ちさ)の葉に似て広く、刺なくやはらかにして、菜園に作る物あり」、つまりトゲのないアザミもある、とも書いてあります。
食べ方としては、「苗の時、又はわかき時、葉をかぎ茹(ゆび)きてあつ物、あへ物、ひたし物などに用ゆべし」と。
でも、アザミに全くトゲがなかったしたら・・・・紫の上品なあの花は、幼い私をあれほどに惹きつけただろうか?この季節ふと考えること。