ご存じのように、弟の建速須佐之男命(スサノヲノミコト)の乱暴狼藉に悩み怒って天照大神が岩戸に引き篭ってしまわれたのですが、八百万の神々が思案し工夫した作戦が効を奏して、姿を現されたところです。
この神話では、私は天宇受賣命(アメノウズメノミコト)の大ファン。
かの大胆な踊りで有名な命は、
一方で「天孫降臨」という大事の際に天孫「邇邇藝命」に付き添う五神のひとりでもあります。
天照大神からは「なんじは手弱女にあるといえど、いむかう神と面勝つ神なり(おまえは女性ではあるが、面と向かっても気後れすることがない)」と評価されています。
この二つのエピソードからは、機転のきく、意志の強い、はつらつとした女性像が目に浮かびます。
同時に、命を抜擢した天照大神も、さすがだと思うのです。
大神の舞のゆったりした動き、面はいろんな表情を見せ、舞台に引きこまれます。